ロードバイクやマウンテンバイクのレース、楽しいですよね。私もその魅力にハマっている一人ではあるものの、正直なところ、実力はまだまだ…。
コーチがついているわけでもなく、日々の仕事もあるので、トレーニングに割ける時間は限られています。そんな私が、少しでも速くなりたい、効率的に強くなりたいと試行錯誤する中で出会ったのが、Garminの「今日のおすすめワークアウト」機能。
先日、この機能に従ってトレーニングを続けたところ、驚くほど良いコンディションで大会本番を迎えることができました。そこで今回は、Garminの「今日のおすすめワークアウト」について、私自身の学びとメモを兼ねてまとめていきたいと思います。
この記事が、同じようにGarminを活用している方やこれからトレーニングを始めようと考えている方の、何かしらの参考になれば幸いです。
Garmin先生の「おすすめワークアウト」をとりあえずやってみた
Garminデバイスをお持ちの方ならお馴染み?の「今日のおすすめワークアウト」。私も最初は「ふーん、こんな機能があるんだ」くらいの軽い気持ちで使い始めました。特に目標レースなどを設定していなかった時期は、日々の体調やトレーニング履歴に基づいて、VO2Max向上を目的としたインターバル走や、基礎的な持久力を養うLSD(Long Slow Distance)などが提案されていたように思います。
転機が訪れたのは、Garmin Connectで目標とするレースを登録したときでした。すると、これまでとは明らかに異なる種類のトレーニングが提案されるようになったのです。そして、トレーニングメニューの画面には「ビルド」「ピーク」「テーパー」といった見慣れない言葉が表示されるようになりました。
正直なところ、この段階では「本当にこれで強くなれるのかな?」と半信半疑でした。しかし、他に明確なトレーニングプランもなかったので、とりあえずGarmin先生の言う通りにやってみることにしてみたのです。
Garmin先生を信じてみた結果
するとどうでしょう。大会当日は、結果はともあれ、当日のコンディションがとてもよく身体も良い感じで動いてくれたのです。過去には調整に失敗して、力が出ない、疲れ切っていてレースどころではなかった経験が多かったので、Garmin先生の言うことを信じて本当によかったと思いました。
もちろん、コンディション調整には、日々の食事や睡眠、体のケアも大切です。しかし、Garminの「今日のおすすめワークアウト」は、私のような、時間や知識が限られたアマチュアライダーにとって、非常に心強い味方になってくれると感じました。まるで専属コーチが、その日の体調や目標に合わせて最適なメニューを提案してくれるかのようです。

※本記事で紹介する「今日のおすすめワークアウト」機能を利用するには、対応するGarminデバイスが必要です。公式サイトでお使いの(または購入を検討している)デバイスの「主な仕様」をご覧いただき、「今日のおすすめワークアウト」機能にチェックが入っているかご確認ください。
目標レース登録とトレーニングフェーズ
「おすすめワークアウト」は、Garmin Connectで目標とするレースを登録すると、それを目標としたトレーニングが提案されるようになります。トレーニングメニューの画面には「ベース」「ビルド」「ピーク」「テーパー」といった言葉が表示されるようになります。
それぞれの期間で重視されるトレーニングの種類や強度が変化していき、目標とするイベントで最高のパフォーマンスになるよう、一歩一歩着実に準備を進めていくイメージです。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
各フェーズの役割
1. ベースフェーズ
まずはじめのベースフェーズは、有酸素運動の向上とトレーニング距離の増加によってトレーニングの基礎を築くフェーズです。総合的な基礎体力を底上げするようなメニューが中心となります。
2. ビルドフェーズ
ビルドフェーズは、有酸素能力を高めるためにワークワウトの強度を上げていくフェーズです。レース特性に合わせた高強度トレーニングでパフォーマンスを飛躍的に伸ばすことを目的としています。トレーニング負荷が全体的に高まるため「キツイ」と感じる日が増えます。
3. ピークフェーズ
ピークフェーズでは、スピードを意識するワークアウトを含め、トレーニングの強度をさらに高めることが含まれます。よりレースを意識した内容といったイメージでしょうか。
4. テーパーフェーズ
テーパーフェーズは、トレーニング量は減らしつつも、強度は維持して、元気になり回復することを目的としたフェーズです。レース前の約1週間程度がこのフェーズに割り当てられます。
参考スケジュール
以下、9月13日にレースのイベントを設定した際のトレーニングスケジュールです。
- ベースフェーズ:4月16日 – 6月6日
- ビルドフェーズ:6月7日 – 7月28日
- ピークフェーズ:7月29日 – 9月1日
- テーパーフェーズ:9月2日 – 9月12日
- レース日:9月13 日
大会日から逆算して、各フェーズの期間をこのように自動で設定してくれました。私のような素人にとって、このように提案してもらえるのは、それだけでも大変ありがたいです。

なぜGarminはトレーニングフェーズを自動で調整できるのか?(推測)
なぜGarminはこれほど的確にトレーニングフェーズを調整できるのでしょうか? ここからは私の推測も多分に含まれますが、おそらく以下のような情報を総合的に判断しているのではないかと考えられます。
- ユーザーの生理学的データ: 心拍数、VO2Max、FTP(機能的作業閾値パワー)、睡眠データ、ストレスレベル、Body Batteryなど、Garminデバイスが収集する膨大な生体情報。
- トレーニング履歴: 過去のトレーニング内容、頻度、強度、トレーニング負荷(TSS:Training Stress Score)、回復状況など。
- 目標レース情報: レースの日付、距離、コースプロファイル(Garmin Connectに登録されていれば)。
- 一般的なトレーニング理論: ピリオダイゼーション(期分け)の考え方に基づき、ベース期、ビルド期、ピーク期、テーパー期といった段階的なトレーニング計画を自動生成している。
デバイス上では、当日から1週間程度のメニューを常に確認できます。ただし、その日のトレーニング結果に応じて、翌日のメニューが変更されたりするなど、作ったら作りっぱなしではなく、その日に自分に必要なトレーニングメニューを随時更新していってくれるイメージです。(なのでサボると翌日のメニューがキツくなったり休息日のつもりが練習入れられたりします)
注意点
トレーニング計画は、期間が短いと効果が発揮されませんので、ある程度の先を見据えて計画的に設定する必要があります。
Garminコーチからイベントを設定しようとすると、6週間程度ないと設定がそもそもできません。私がイベントカレンダーにレースのイベントを直接登録したときは、1ヶ月前程度でも良い感じのメニューを組んでくれましたので「最終調整だけでもGarmin先生に頼りたい」のでも良ければ、それでも大丈夫かもしれません(保証はしませんが)。しかし、できれば3ヶ月以上先のイベントで設定してみることで効果が実感できるのではなかろうかと思います。
まとめ
Garminの「今日のおすすめトレーニング」が万能というわけではないでしょうが、私のように「仕事も趣味も頑張りたいけれど、トレーニングの知識や時間が限られている」というサイクリストにとって、Garminのおすすめトレーニングは非常に有効なツールだと感じました。特に、目標レースを設定するだけでトレーニング内容が自動で最適化されるだなんて最高です。
Garmin先生を信じてトレーニングに励むことで、私のような経験の浅いサイクリストでも、着実にステップアップできる可能性があることを実感しました。日々のトレーニング記録や体の変化を客観的に示してくれるGarminのデータは、そんな時のモチベーション維持にも繋がります。
私自身、ロードバイクもマウンテンバイクも、そしてトレーニング理論についてもまだまだ勉強中です。これからもGarminの機能を活用しつつ、少しでも速く、そして楽しく走り続けたいと思っています。
もし、皆さんのGarmin活用術や、おすすめのトレーニング方法などがあれば、ぜひ教えていただけると嬉しいです。この記事が、皆さんのサイクルライフの一助となれば、これ以上の喜びはありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
では!
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